四角井戸落水式&山の神祭

2015年5月8日

Filed under: お知らせ — 水土里ネット秋田 @ 11:34 AM

◇◆農業に関わる大切な「水」のお祭りです◆◇

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5月7日、由利本荘市土地改良区西目発電所管理事務所が主催する「四角井戸落水式及び山の神際」が行われ、市の産業課や土地改良区関係者、業者ほか約50名が参加しました。

この催しは、旧西目村が大正時代に築造した長谷地ため池の岸辺に鎮座した長谷地神社の前で水の潤沢と豊作を規範し落水をしたのが始まりで、大正13年から90年以上続いている伝統的な行事です。

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また、山の神大山袛神社の祭典は明治から始められた造林事業から100年以上にもなるものといわれ、30年前頃から合祀が行われています。

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西目地域の中には、大小合わせて30ヵ所を越えるため池があり、そのうち40万トン貯水量のため池が3ヵ所築造されていて、これは西目地域の水源の要となるもので、いずれも行政区域を越えた仁賀保高原にあります。

由利本荘市土地改良区西目発電所管理事務所の三浦所長は「現在西目地域には500haの水田がありますが、このため池がなければ耕作できる水田は半分もなかったと言われています。15㎞に及ぶ幹線水路によって水が運ばれ、安定した水の確保ができているのも、旧仁賀保町の寛大な受入と困難な構築を進めて水を引いてきてくれた先人の方々の努力があってこそ。今後関係機関にはますますご協力をお願することになると思いますが、水によりそって地域の水の大切さを伝えていきたい」と述べ、

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由利本荘市ガス水道局管理者の藤原さんは「水は田畑を潤し、最後には人までも潤してくれるすごいものだなと感じている。今年は鳥海山の雪解け水が少なく、例年の3分の1程度ということで不安だが、新しい貯水場ができたり、市街地の上水道の安定供給ができるように今後もみなさんと連携を取って行きたいと思う」と話し、

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本会の水戸常務も「土地改良区は『地域の水のため』に存在していると言ってもいいほど。今TPPや減反で改良区の役割が問われているが、地域を守って行かなければ行けないと言うことに変わりはない。このような式がずっと続いて、地域に継承されていくことを願っています」と祝辞を述べました。

合併したばかりの由利本荘市土地改良区でしたが、正木理事長は「施設の引き継ぎだけではなく、維持管理の諸問題に対しても十全に対応していく。人が変わろうと組織が変わろうと、西目の皆様にはご心配のないように努めていきます」と語り、今後のますますの発展を予感させました。