「ふたりの朝」 門間 栄子 (秋田市)
[講評]
東北の農村の雰囲気が良く表現され、特に北東北地方の農村の空気が強く感じられる。二人の苗の受渡しも、シャッターチャンスがここしかないというタイミングでとらえている。背景の朝靄と農村の雰囲気が情景として良く表現されており、評価できる作品である。
「田植どき」 加賀谷 良助 (横手市)
[講評]
手前の子供たちがとても効果的である。二人の子供たちの会話が今にも聞こえそうな感じがする。子供たちの情景を通して、後方の農作業の様子が写し出されており、まとまりのある上手な作品に仕上がっている。
「豊作を祈る」 本間 公淳 (横手市)
[講評]
珍しい風景で非常に良い場面をとらえているが、まとまり過ぎて迫力、リアリティが逆に乏しくなってきている面が感じられる。田の神を祭って豊作を祈願していると思われるが、とても珍しく興味深い情景を上手にとらえている。
「カボチャまつり」 石郷岡 富男 (秋田市)
[講評]
カボチャを持って走る子供の表情がとても良い。難しいタイミングでシャッターを押しているが、カボチャが地面に落ちる前に上手くとらえている。中心にいる子供の表情、手の表現、足の形がとても良く表現されている。また、後にいる二人の子供も背景として生きている。
「五月晴れの棚田」 佐藤 忠 (由利本荘市)
[講評]
風景写真の中で、棚田が最近のブームになっているが、県内の棚田風景を上手く写している。棚田、水路、働く人がバランス良く、まとまった作品に仕上がっている。写真にもっと迫力があれば、もっと良い作品になると思われる。
「お墓参りにて」 高橋 信雄 (横手市)
[講評]
彼岸のお墓参りの様子だと思われるが、お婆ちゃんを子供たちが引き上げようとする形がとても良い。お墓の前で人間と仏教のつながりを強く感じるが、春先の情景が明るさを引き出し、微笑ましい作品になっている。
「お祭りの日」 工藤 嘉正 (八峰町)
[講評]
幻想的な情景で、東北の農村の行事が鮮明な形で表現されており、雅的なものが感じられる。長い年月の間に形作られた農村の行事風景を上手にとらえている。撮影者の感覚が高く評価できる作品である。
「人気者」 金萬 広信
「補植」 工藤 優一
「旧家の庭で愉快な伝統芸を演ずる」
武田 欽八郎
「溜池春映」 利部 長樹
「山里の春」 石郷岡 富男
「寒干し」 金万 勇
「初めての体験」 伊藤 泰博
「土ならし」 寺田 芳雄
「田植え」 時田 健一
「九十九島暮色」 時田 健一
「皆で田植」 柴田 ミツ
「未来の農業士」 佐藤 智恵子
「涼を求めて」 西村 良司信
「スイカ重い」佐々木 隆
「里の秋」山内 与一