会員並びに御関係の皆様には、日頃より農業農村整備事業の推進に御尽力をいただくとともに、本会の業務運営に格別の御理解と御支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、本県農業は、米依存からの脱却に向けた取り組みにより、ほ場の大区画化とともに、野菜、花きなどの高収益作物の生産が拡大し、農業産出額が増加しているほか、農業経営の法人化と担い手への農地の集積・集約化も推進されるなど、強い農業の確立に向けて着実に前進しております。
一方で、大規模自然災害や異常気象に加え、新型コロナウィルスのパンデミックやウクライナ紛争など、食料安定供給に係るリスクが増加しており、食料安全保障の確立が急がれています。
このため国では、「食料の安定供給」と「農業の持続的発展」を実現するために、農地の集積・集約化、高収益作物への転換、農業水利施設の保全管理を一層推進するとしており、県においても、本県の広大な農地をフル活用して食料供給を担う農業の実現を目指しております。
本会では、こうした農業政策の推進の一翼を担うため、農業農村整備事業の適正かつ円滑な実施に向けて、地域の実情や要望を踏まえた支援をしてまいります。
「あきた型ほ場整備」事業においては、調査・計画、実施設計、換地までの一連の業務を支援し、高収益作物の営農定着と効率的な生産体制の確立を推進するほか、スマート農業に対応できる基盤整備基準の策定等についても支援してまいります。
国土強靱化に向けては、「秋田県ため池保全サポートセンター」において、防災重点農業用ため池の適正な管理やハード整備に関する技術的支援をするほか、農業水利施設の長寿命化対策として機能診断等を実施してまいります。
土地改良区体制強化については、会計指導員による指導監査の実施、統合整備地区研究会の運営支援のほか、多様な人材の参画による運営体制の強化に向け、男女共同参画への取り組みを支援してまいります。
さらに、豊かな農村環境づくりのために農業集落排水の機能強化や再生可能エネルギーの導入促進のほか、農業・農村が持つ多面的機能の維持・発揮のための地域活動についても支援してまいります。
本会は、農業・農村をめぐる情勢の変化に的確に対応し、技術力の更なる向上も図りながら、皆様方に満足して頂ける支援の実施に向けて、一層精進してまいりますので、今後とも御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
この度、会員並びに御関係の皆様に、本会の支援業務等について御理解を深めていただくために本冊子を作成しましたので、拙作ではございますがお手元において御活用いだだければ幸いに存じます。